6月23日  ウィーンからアルプスを超えてスイスへ

今日はスイスへ移動する。長時間の列車の旅となるため駅のコンビニでパンや果物などの食料と飲み物を買って7:16発スイス、チューリッヒ行きの列車へ乗り1等コンパートメントに席を取る。乗客は少なくゆっくりと座れた。コンパートメントは個室で両側に3席づつありゆったりして室内も広い。肘掛を上げるとベットにもなる。ザルツブルグを通りインスブルグへ両側の窓に白い雪が残る高い山が目立ってきた。

いよいよ列車はアルプス越えだ。2年前ツアーで寄った世界で3番目に小さい国リヒテンシュタット公国を通りチューリッヒへ到着。列車を乗り換えベルンへ、ベルンで再度乗り換えてスイスアルプスの麓の町
インターラーケンへ、ベルン駅で初めて学生らしい外国人の女性にホームを聞かれる。インターラーケンへ行くとの事で同じ車両に乗る。アメリカのLAから来たそうで、リュックを背負いなかなか元気そうだ。インターラーケンから登山電車で今日の宿泊地グリンデルバルトに着いたのは9時近くになっていた。ホテルからアイガーの北壁が目の前に見えている。明日が楽しみだ。

6月24日 

朝目を覚ますとなんと雨が降っているではないか。朝食で会った大阪から来たと言う老夫婦によると昨日までは非常に良い天気で久しぶりの雨だと言う。2年前に来たときも雨でとうとう頂上からの景色は見ることができず再挑戦なのに。

電車で頂上への登山口クライネシャイデックまで登ってみたが雲がかかっており頂上へ登ることはあきらめる。今回は3日間の余裕があるので晴れるのを待とう。グリンデルバルトからロープウェーでアイガーと反対側にある
フィルスト展望台(2171m)へ。ここからの眺めが素晴らしく、またいろんな花が咲き乱れるお花畑としても有名な所だ。

展望レストランへ着いたころからにわかに雲が取れ始めあっという間に雄大なパノラマが広がってきた。アイガーをはじめ
ユングフラウの山々が目の前に見えている。天気が良くなったのでお花畑の中をロープウェー一駅間を歩くことにした。少しづつ雲がかかってきたが最高のハイキングでした。

夕食で大阪から来ておられる老夫婦とご一緒したが、毎年1ヶ月間スイスに来ておられ、自分はスイス病だと言われていた、聞いたことも無いような小さな町まで詳しく調べてまわられていた。確かにスイスにとりつかれ毎年きている人が多いようだ。羨ましい、スイス病になりたい。

・6月25日

また雨ではないか。それならということで岩壁の中にあるトリュンメルバッハの滝に行く。洞窟の中をすさまじい勢いで流れ落ちている。近づくと怖いほどの迫力だ。午後ロープウェーでマイリッヘンまで登るがまだ霧の中だ。晴れていれば目の前にアイガーなどの山々が見えるのだが。

ここから頂上登山口クライネシャイデックまで1時間ほどのハイキングをした。2年前は傘をさして歩いたが今日は降っていないが視界が悪い。しかし、ここは道路が良く整備されており安全なので老夫婦を含む多くの人が歩いている。クライネシャイデックで天気の回復を待つが晴れそうも無くあきらめて下山する。

今日はふもとの町インターラーケンへホテルを変わるため電車で降りる。ホテルは1階がメキシコ料理店になっており夕食に注文した料理は激辛だった。

6月26日  やっと晴れた!ユングフラウ頂上へ

最終日、朝から待ちに待った青空が広がっている。再度電車で頂上へ向かう。途中の駅でなんとドイツで別れた2人連れとばったり出会う。偶然の再会にお互い抱き合って喜んでいた。一緒に頂上へ向かう。

頂上へ登る電車はそのほとんどがアイガーとメンヒの山をくりぬいたトンネルの中、全くすごい所に鉄道を引いたものだ。途中に2箇所駅があり窓からアイガーの壁を目の前に見ることができる。映画アイガーザンクションでクリントイーストウッドがぶら下がっていた所だ。頂上駅もトンネルの中で、そこからエレベーターに乗り頂上展望台(3573m)へ行く。頭が少し重い感じがする。最高の天気で目の前に
メンヒ(4099m)、ユングフラウ(4158m)の頂上とヨーロッパ最大のアスレチック氷河が広がっている。最終日に見ることができ本当に良かった。やっと三日目に頂上が見れたと日本からのツアー客に話すと、今日1日だけの自分達の運の良さに感激していた。

もう1つ極めたい山頂が残っていた。映画女王陛下の007が撮影された
シュルツホルン(2970m)だ。ケーブルカーとロープウェーを乗り継いで頂上に着いたときには残念ながら雲に包まれパノラマの景色は見ることができなかった。帰って映画で見ることにしよう。ホテルへ帰り例の2人連れと最後の夕食へ行く。

6月27日

ドイツ新幹線車両ICEでフランクフルトへ。1等車は3列でゆったりとしている。今回もコンパートメントへ席を取る。途中からオーストラリアのキャンベラから来たと言う青年と一緒になる今年3月に行ったことを話すとなんとなく親近感を持った。
19:45フランクフルト発大韓航空906便でソウル経由で福岡へ。翌28日夜福岡空港へ無事到着。


ドイツは初めて行ったが、日本に比べよく教育されているように感じた。町や街道にほとんどごみが散っておらずきれいだし、冷房も余り使わず小さいときから我慢させている。同じ敗戦国でも何か違いを感じた。

初めて鉄道を使って移動したがなかなか良いものだ。ヨーロッパは鉄道網が良く整備されており、また割引パスも種々あるので便利だ。今回使ったのは「ユーレイルセレクトパスセーバー5日」で1人38300円、隣接する3カ国を選び有効期間2ヶ月間の中で5日のみ1等車にペアーで乗り放題できるため十分安くて便利なチケットだ。

チケットの自動販売機やコインロッカーなどで少し困っていると気軽に助けてくれた。今回のコースはオーストリアを除くと日本人ツアーのポピュラーコースであり行く先々でツアー客と出会ったが結構個人で長期間来ている人も多い。いつも思うのだが若い女性の一人旅が多く、男の子はなかなか見かけない。女性が強いのか。少々ハードなスケジュールでしたが、見るところが多く、またいつか行ってみたいと思う。