12月5日  テカポからクインズタウンへ

レンタカーのローレルでクライストチャーチを出発し一路海岸線沿いを南下する。町からしばらく離れた所で運転を交代。鉄道沿いに走るが、鉄道は便が少なく利用しにくいそうだ。制限速度100kmの一般道路を走って行くと牧場が見え始めたが、どうも鹿のようだ。テカポに向って内陸部へ入っていく。緑の丘陵地が続きほとんど家は見えない。

ニュージーランドと言えば羊と言うほど羊の多いところ、羊の大集団を見ながら進むとコバルトブルーの
テカポ湖が見えてきた。湖畔ではカラフルなルピナスの花が満開であり、地元の若者が結婚式を挙げる石造りの小さな教会「良き羊飼いの教会」と一緒になった風景は素晴らしかった。生憎の小雨模様でニュージーランドアルプス、マウント・クックの姿は見ることは出来なかった。

羊が沢山 デカポ湖とルピナスの花


ここで昼食をとり、セルフのスタンドでガソリンを満タンにする。天気が良ければここからマウント・クック・ヴィレジへ行く予定で楽しみにしていたが、どうやら行っても雲に隠れ勇姿は望めそうもないので今回は諦め次の目的地
クインズタウンへ向かう。

夕方現地に到着する。今日の走行距離は約500km。ここは山々に囲まれ、青々とした大きなワカティブ湖のほとりに広がるニュージーランドで最も人気の高い観光地で、夏はアクティブティ、冬はスキーと世界中からの観光客で賑わうそうだ。町の中心にある情報センターで今夜の宿を探す。ここはAさんの英語力で幾つか調べ実際にそこを見に行く。結局2階建てで5人が泊れるモーテルに決定する。

夕食は自炊、Aさんからここはバンジージャンプなどアクティブティが盛んなところなのでぜひ急流くだり(ラフティング)をやろうかと提案があったが、一瞬シーンと静寂が走り誰からも返事がない。私も自信がなく心の中ではジェットボートだったら何とかなるかな?などと思っていたが結局皆の賛成は得られず、また天候もあまり良くないのでAさんも諦めたようだ。

12月6日  世界遺産フィヨルドランドのミルフォードサウンドへ

南島の南西部の海岸線は約20万年前の氷河期にできたフィヨルドが連なるニュージーランド随一の自然の宝庫だ。その1つで今回の旅で最大の見所ミルフォードサウンドへ向う。約300km、車で約5時間の行程だ。今日もまた雨模様で天気は良くない。途中幾つかの小さな町はあったがほとんど人家は無く、今にも恐竜が出てきそうな神秘的な景色を見ながらやっと到着する、多くの観光バスが来ていた。

早速
フィヨルドの入り口まで約3時間のクルーズへ。相変わらず雨は降り続いている。もともとここは雨の多い場所だそうだ。出発してすぐ右側に激しく落ちるボーウェン滝が見えてきた。海面から直接そそり立つ山としては世界一の高さを誇るマイターピークは残念だが見えない。しかしこれで増水し、はるか雲の上の山々から流れ落ちる滝が何本も何本も…正にすごい光景だ。タスマン海を望む入り口でおり返す。途中スターリン滝では船が滝に接近してくれるので激しく水飛沫が飛んできて迫力万点だ。結局最後まで雨はあがらず、観光写真で見るような景色は見ることは出来ませんでしたが、凄い所だと思いました。

はるか雲の上から流れ落ちる滝 クルーズ船の中

今日来た道を一路クインズタウンへ向けてひた走り。途中町が無くガソリンの残りを心配したが無事に到着。今夜の宿を探す。幾つか実際に見て、ベランダからワカティブ湖が目の前に見える新築のロッジに決める。台所は新しく設備も整っており奥様方も満足のようだった。

キッチンつきのロッジ ご馳走でした

12月7日  ペンギンとアルバトロスのダニーデンへ

クインズタウンを出発して一路東海岸にあるダニーデンへ、ここは南島第二の都市でスコットランド系移民によって築かれた街だ。町の中にはヴィクトリア調の優雅な建物が立っている。この町にあるオタゴ半島はアホウドリやペンギンが生息する動物の宝庫だ。

世界でも珍しいイエロー・アイ・ペンギンの保護区へ。海岸沿いの丘陵地にペンギンの巣が作られている。観光客はまるで戦争の塹壕のようなトンネルからペンギンのかわいらしい姿を間近に見ることが出来る。えさを取って海から巣へよたよたと歩いて帰り、家族に迎えられる姿は仕事を終わり我が家へ帰るサラリーマンを思わせおかしかった。

次に半島の先端にあるロイヤル・アルバトロス・コロニーへ。
アルバトロスとはアホウドリの1種で羽を伸ばすと3mにもなるという鳥だ。ゴルフのアルバトロスはこの鳥だと思う?崖沿いに繁殖地があり多くの鳥が飛びまわり、そして卵を温めている様子の鳥もいる。市街地郊外に生息しているのはここだけだそうだ。

市街から少し走った所に羊などが放牧されている広い農場が見えてきた。今日はここでファームステイだ。牧場と言うよりはB&Bと言う感じで部屋もアンチック調に綺麗に作られており、庭には色々な花が咲いている。良い所だ。

激しく叫ぶペンギン夫婦 ファームステイ先の玄関で

12月8日 農場見学後クライストチャーチへ

朝食後ご主人がトラックターで農場を案内してくれた。羊の赤ちゃんにミルクを飲ませる。すごく美味しそうに飲んでいる。次にキャプテンクックが連れてきたと言ういのししを見て牛と馬にえさをやりに行く。角をはやした大きな牛がすぐ近くまで寄って来る。家内は今日が誕生日でおまけに牛年、記念写真を一緒に撮る。Aさんは知り合いがこの後ニュージーランドにこられると言うので、ここの予約を入れてクライストチャーチへの帰路につく。

キャプテンクックが連れてきたいのしし 山羊さんにミルクを

大聖堂の近くにはショッピング街があり、巨泉の店など日本人の店も出ている。そこでお土産を購入。夕食は日本人の店OSAKAで餃子とラーメンを。今回最後の宿は最初に泊ったB&Bだ。近くの公園がやけに賑わっている。何か行事が行われているようだ。夜になると花火があがり始めた。ベランダから良く見える。我々の送別花火大会だった。

12月9日 帰国の途へ

今日はいよいよお別れだ。帰りはお知合いのお嬢さんを一緒につれて帰ることになっている。空港まで送ってもらいそこでAさん夫妻とはお別れする。15:00発シンガポール航空で出発、20:30にシンガポールへ到着、出発の深夜便まで空港で待機する。

12月10日  帰国

1:30シンガポールを出発し8:00に福岡空港国際線に到着。娘さんとはここでお別れ。車で佐世保へ。無事旅行を終えることが出来ました。今回夫婦で行きましたがAさんご夫妻には大変お世話になりました。

ニュージーランドは物価が非常に安く、自然は豊で人情も厚く大変暮らしやすいとこだと感じました。今回は南島だけでしたがぜひもう一度行ってみたいと思っています。

今回はシンガポール経由で行きましたが、直行便は12時間で行くことが出来ます。