メキシコ(カンクン・メキシコシティ)・キューバ旅行記

(H18.11.11〜11.25)


メキシコの国際的なリゾート地カンクンと首都メキシコシティ、そしてカンクンから飛行機でわずか1時間と近い国キューバの首都ハバナへ行ってきました。カンクンはユカタン半島の突端に位置し、コバルトブルーのカリブ海に面したビーチ沿いには多くの高級ホテルが立ち並び世界中からリゾート客が集まってくる。周辺には多くのマヤ遺跡もあり観光の基地にもなっている。
スペイン統治時代の建築物をそのまま残すハバナ旧市街にはすごく古いアメリカの車がまだ走りまわっており時代をタイムスリップしたようでした。サルサに代表するキューバ音楽が町中に流れ、その明るくフレンドリーな国民性は最高でした。カストロ首相の容態がよくない中今後キューバはどう変わっていくのだろうか。
メキシコシティでは丁度革命記念日に居合わせ大パレードを見ることができ、大統領の演説に集まる大群衆、マりアッチの音楽、そしてアステカ文明の遺跡巨大なピラミッド・テオティワカンなどを見学しました。
一緒に乗ったはずのバッグがロスからカンクンではなくメキシコシティに行ってしまい持参の食料の米が没収されるなどトラブルはありましたが、両国とも比較的治安が良い国で思ったよりもはるかに楽しい旅でした。

・11月11日(土) ロスアンジェルス経由でメキシコ・カンクンへ。バッグが着いてない! 

今回は東京からの出発、上野から京成ライナーで成田へ。第1ターミナル南ウイング16:10発全日空7018便はコードシェアー便で機体はユナイテッド航空。ほぼ満席で通路側に空が無く4席で中央に挟まれる窮屈なフライトとなる。低気圧が日本を通過しておりかなり揺れる。

約9時間のフライトで現地時間朝9時前にロスアンジェルス空港に到着、経由で他の国へ行く人もここで一旦入国をする必要がある。指紋と写真を撮られ、荷物も一旦受け取り預けなおす。

10:11発ユナイテッド1097便でメキシコのカンクンへ。カンクンに到着後入国を済ませてバッグを待つがなかなか出てこない。おかしいので係員に問い合わせると何と2つのバッグはメキシコシティに行っているそうだ。ここはスペイン語圏で言葉が通じにくい。英語混じりで明日ホテルへ届けると言い電話番号と自分の名前ミッキーをメモしてくれた。何ということだ今夜は着替えも何も無い。

1人9US$のシャトルバスでホテルへ。ビーチ沿いの豪華ホテルをまわり最後にダウンタウンのホテルへ。新しくはないがバスセンターに近く動くのには便利なところ。夜激しいスコールに見舞われる。11月までは雨季で本格的な観光シーズンは12月からだそうだ。

・11月12日(日) またまたアクシデント!

日曜日なので朝食は8時から。隣のメキシカンレストランでパンとジュースの簡単な朝食。観光情報特にキューバへのツアー情報を調べに街に出てみる。今日は日曜日なので旅行代理店はほとんど休み。約束の11時頃になってもまだバッグは届いていなかった。携帯で電話するがミッキーとは連絡が取れない。不安が大きくなる。4時前3回目の電話でやっとミッキーと話すことができた。転送してきたので4時頃届けるとの事。やっとバッグがついてよかったが1日棒に振った。
明日からの相談も含めて日本人が経営している宿「カーザ吉田」を探す。古いガイドブックだったので移転しており電話で途中まで迎えに来てもらう。着いたころにはすでに暗くなっていた。玄関へ入ったとたん相方が突然悲鳴、何と言うことか段差を踏み外して捻挫してしまう。しばらくして外出中だった吉田さん夫婦が帰ってこられたころには足首がはれ上がりかなり痛いようだ。明日からが心配だ。しばらくは安静が必要か。

キューバツアーの内容を聞き、明日からの宿泊の予約をして帰る。途中スーパーの薬局で身振り手振りで捻挫を訴えるが日本のシップ薬みたいなのは無いようだ。スポーツ用の塗り薬を買って帰る。夜になっても状況は良くない様なのでとりあえず吉田さんへキューバ行きの予約を取り消す。到着後アクシデントが続き先が思いやられる。

・11月13日(月) マヤの遺跡チチェン・イツアーへ

足の調子は良くないが用心しながらマヤの遺跡
チチェン・イツアーへ行くことにする。観光用のバスは9時にバスセンターを出発し片道約3時間で遺跡の入口に、午後4時30分に帰りのバスが出る。豪華なバスで代金が往復270ペソ約3000円、入場料95ペソだけでツアーに参加するよりははるかに安く収まる。

ユカタン半島の熱帯の林の中をバスは走る。家はほとんど無く同じ景色が延々と続く。
今日は良く晴れている。途中の小さな町でバスを乗り換えて遺跡へ。すでにツアーバスが何台も停まっている。入口や道路沿いに民芸品のお土産屋がずらりと並んでいる。

メキシコ・マヤ文明が残した最高傑作といわれるチチェン・イツアー、入口を入りしばらく進むと広場にピラミッドが見えてくる。「
エル・カスティージョ」スペイン語で城、城壁という意味で、四方に91段の急な階段がありこれらに頂上の1段を加えると365段となり1年となる。春分の日と秋分の日には階段側面にククルカン蛇の姿が現れるなど巧妙な仕掛けがしてありマヤの天文学、建築技術には驚かされる。事故があり頂上には最近登れなくなった。

エル・カスティージョ 戦士の神殿

戦士の浮き彫りがされた石柱群が立つ戦士の神殿球戯場では勝利した戦士が首を切られるレリーフがある。勝った方が生贄になるとは?。更に行くと当時の天文台が残っており今の形とあまり変わらない。7世紀に隆盛を誇ったチチェン・イツアーかなり進んでいたようだ

昼間は汗ばむような暑さだったが、帰りのバスは冷房が効きすぎて寒いこと寒いこと。とうとうバスの中で傘を差して上からの冷気を防ぐ。

夕食にご飯を炊こうとバッグの中を探すとなんと米が無い。とられたか? 後で分ったことだがメキシコでは米の持込が禁止されておりどうやら没収されたらしい。でも検査は一部抜き取りなので荷物がスムーズに着いていれば・・・・ユナイテッドよ!

マヤの天文台 お土産屋

・11月14日(火) 旅行代理店HISとカンクンのビーチへ

朝からHISカンクン支店へ。渡辺さんという日本人女性が応対してくれた。まずメキシコシティへの航空券の手配、20日の月曜日が革命記念日の休日のため週末は混んでいるらしい。やっと18日金曜日早朝の便に空があり購入する。ビーチ沿いのホテルに一泊でもと考えたが今のシーズンでも最低2万円近くするので泊まったつもりでパスすることに。

キューバへのツアーについても2泊3日で400US$と他の代理店よりは若干高かったがその差はホテルらしいのでこちらも15日出発で予約する。

午後バスでカンクンのビーチへ。カリブ海とサンゴ礁に囲まれた約20Kmの細長い砂州に高級ホテルやショッピング街が立ち並び、毎年12月から1月が一番混むらしい。最近日本人のお客も増えている。途中には建設中のホテルやコンドミニアムが多く人海戦術で労働者がが働いている。

ビーチはほとんどがホテルのプライベートビーチとなっているがこの
ドルフィンビーチは公共ビーチだ。良く晴れて日差しが強くなってきた。白いきめの細かい砂の上を歩く。コバルトブルーの海は綺麗だが結構波が高い。身体を焼いている人も多い。

カンクンのビーチ リゾートホテル

キューバのホテルの予約が確認できたのでお金を支払いにHISへ。カードでは手数料を取られるのでペソで支払うため近くの銀行のATMへ。受け付けない。いつものバスセンターのATMへ移動。一度に大きなお金を下ろすのに苦労する。

時間がかかったので皆で心配していたようだが無事に支払い完了。キューバのツーリストカードなどの書類を受け取る。明日からいよいよキューバだ。
スーパーマーケットで日本の米を探すと「寿司の元」として売られていた。薬局で足首のサポーターを購入。夕食はカレーライス。

・11月15日(水) ハバナへ。機内に大量の煙が発生!

フロントの女の子に日本の扇子ををプレゼントしチェックアウト。バスで空港へ。クバーナ航空にチェックイン。ここで日本人の若者3人と一緒になる。カーサ吉田で知り合い一緒にキューバへ行くことにしたらしい。アメリカ西海岸から2ヶ月も旅をしている女の子もいた。

14:19定刻に出発機体はロシア製か。古いようだ。離陸すると床から白い煙が、丁度ドライアイスのように湧き上がってくる。お客さんは大騒ぎ。でも乗務員はあわてる様子も無い。特に問題ないようだが初めての人は心配するよ。

キューバのクバーナ航空 煙が機内に充満大騒ぎ

スチュワーデスは日本と同じで若くて美人ぞろい。踊りながらキューバのお酒などを販売する男性は陽気な人だった。特に揺れも無く無事にハバナ空港に着陸しハバナツアーの出迎えをうけホテルへ。ホテルは4星のハバナプラザホテルで旧市街にあるコロニアル調の落ち着いたホテルだ。

かわいいスチュワーデスさん 踊るように陽気に機内販売

明日の市内半日ツアーを予約する。

・11月16日(木) ハバナ市内観光と文豪ヘミングウェーの家へ

9時にホテルロビーでピックアップ。ガイドはアンナさんちょっと太目のかわいいキューバ娘だ。ホテルを回ってピックアップしていく。お客は日本人2人とイタリア人夫婦そして南米各地から来た人たちだ。

先ず最初に
革命広場へ。毎年1月1日と5月1日にはカストロ議長の演説がある。議長の体調が気になるところだ。高さ18mの独立戦争を指揮したキューバの英雄ホセ・マルティの像と高さ109mの記念博物館が目立っている。周辺には議長のオフィスや共産党本部など政府の重要な建物が集まっている。革命家チェ・ゲバラの顔が描かれたビルも。

ホセ・マルティの像と記念博物館 革命の英雄チェ・ゲバラ

ガイドさんもスペイン語に英語とかわるがわる忙しそうに案内している。こちらはガイドブックを見ながらそれについていく。小雨がぱらついてきた。

ツアーならではのお土産店へ。有名な
キューバ葉巻やキューバラム酒ハバナクラブなどを売っている。
葉巻を巻く実演も見せてくれる。次に旧国会議事堂へ。アメリカのホワイトハウスがモデルだそうでそっくりだ。

旧市街の中心地を歩いて観光する。先ずは運河沿いの
アルマス広場へ。ヤシの茂る小さな広場で一角にはギリシャスタイルの小さな寺院があり現地の人の長い列ができている。ここはハバナの町で始めてミサが行われた記念すべき場所だ。

横には石造りの
フエルサ要塞が目立っている。ピンク色が美しいヘミングウェー常宿のアンボス・ムンドスホテル、そして1704年に建てられたカテドラルは見ごたえがある。近くのヘミングウェーが通ったといわれる店には観光客が集まりキューバ音楽が溢れていた。

カテドラル ヘミングウェーが通った店

大部分の人はここで自由解散となったようだ。ガイドさんに支倉常長の像を尋ねるとわざわざ案内してくれた。約400年前伊達政宗の命で欧州を訪問した支倉常長が日本人として始めてここに上陸し、海沿いの公園に仙台市から寄贈された像が建っていた。大変だったろうな。

ホテルまで送ってもらいタクシーで
ヘミングウェーの家に行く。運転手さんは日本人の友達が居るといい盛んに話しかけてくる。今日なんでも台湾でキューバと日本の野球の試合があったようで日本は強いとほめていた。WBCでは買ったもんね。

遠くに海を見下ろす高台に家はあった。何でも現在内装工事をしており休館になっているが運転手さんが交渉して外から見せてくれることに。キューバに来る前に住んでいたアメリカのフロリダ州
キーウエストにあった家よりは敷地も広く同じようにアフリカなどから持ち帰った木々が植えられている。

3階建ての展望所には望遠鏡が今も設置されており、港で釣りの環境が整えば連絡され飛んで海岸へ向かったそうだ。有名な小説
老人と海もここで執筆された。

帰りはアルマス広場に近いフリーマーケットで下ろしてもらう。民芸品や絵などを売るテントの露天が集まっている。後にはなるがここでボンゴやマラカスなどの楽器を購入する。

メーンストリートの
オビスボ通りを歩く。1つ路地に入ると昔の古いビルが続き、多くの人が天井の高い部屋を二段に仕切るなどして密集して住んでいる。あちこちのレストランからサルサの音楽が流れてくる。これを聞かずに日本へは帰れないとレストランに入る。丁度軽快な音楽に合わせ女性が歌い踊っているところ。こちらも踊りだしたい気分だ。結局ビールとコーラだけ約300円ちょっとで楽しませてもらった。

サルサは楽しい オビスポ通り

ホテルへ帰るころには暗くなってくる。街灯が全然無いのでそのまま街が暗くなる。恐い感じだ。地図を見ながらホテルへ帰り着く。実質1日のハバナでしたが十分にその雰囲気は楽しみました。

・11月17日(金) カンクンへ

朝食はバイキングさすがにメニューは豊富だ。結構欧米人も多い。空港へのピックアップが9:55の予定。それまで近くを散歩することに。昨日行った旧国会議事堂あたりも仕事や学校へ急ぐ人たちで溢れている。日本語を上手に使うキューバ人が日本語を教えてくださいなどと話しかけてくる。

9:20部屋にツアー会社から電話があり、ピックアップの時間だといっている。エッ!あわててロビーに行くも誰も居ない。帰りは料金には含まれていないので、もし来なかったら自分でタクシーで空港へ行ってくださいと聞いていたのでだんだん心配になってくる。

携帯で電話してみるがどうもかからない。困ってホテル内にある昨日のツアーのデスク行ってみると何と我々のツアー会社も隣にあるではないか。なんということか。ピックアップの書類を見せるとロビーでそのまま待てという。10時ごろ予定通り迎えがやってくる。

日本人の若い女性と一緒になる。何でも以前キューバに留学しており今回のキューバ情勢に興味があり訪れたとのこと。約1週間の予定でカンクンに行きまた戻ると言っていた。お陰で色々教えてもらい搭乗もスムーズに。クバーナ航空は来る時と同じ機体だが今回は煙が出ようが火を吹こうが?心配しないぞ。

曇りの中カンクン空港に着陸した時は正直安心した。バスでダウンタウンへ。ホテルは前と同じところ。休憩後ホテルゾーンのショッピング街に行ってみる。しばらくして帰ろうとバスを待つがどれも満員で通過ばかり。あれだけ多くのホテル建設労働者がどっと帰れば何時乗れるか分らない。

とうとう一旦逆方向に乗り少なくなったところで乗り換えることに。各停留所は人で溢れている。バス代は1回6.5ペソ約70円と安いので助かった。

今日の部屋は道路沿いでおまけにレストランの真上、車の騒音と音楽でうるさかった。でも明日は朝4:30の空港バスに乗る必要があるので早めに休む。