・11月18日(土) カンクンからメキシコシティへ

朝7:30の飛行機に乗るため4時にホテルをチェックアウト4:30のバスで空港へ。この時間でも空港で働く人たちも居て満員だ。空港では日本からのツアー客が今から帰るところ。若いカップルが多い。国内線のチェックインもスムーズでアビアクサ航空は予定通りカンクンを離陸しユカタン半島の森の上を飛んでいる。途中メキシコ湾を横切り今度は山岳地帯を飛ぶ。約3時間の飛行で左側に雪を頂いた2つの山が見え突然街が広がってきた。メキシコシティは標高2200mの高地にある。霞がかかったように見えるがスモッグだろうか。

カンクン〜メキシコシティはアビアクサ航空 メキシコシティ近くポポカテペトル山

バッグが1つ壊れたいたがもう申告しなかった。ホテル案内所でホテルを予約、タクシーのチケットを買ってホテルへ。240ペソとどうやら7人乗りの高いタクシーに乗ってしまったようだ。ガイドブックには注意が載っていたが見知らぬ土地でそんな余裕は無い。ここでは流しのタクシーで追いはぎ強盗が発生しているので緊張する。

お昼前なのに町中は結構渋滞している。無事に新市街
ソナロッサ地区にあるプリンシパルホテルへチェックイン。ひとまず安心する。情報センターも今日は土曜日で早めに閉まったようだ。ホテルのフロントで明日のシティツアーを予約する。

・11月19日(日) 市内観光へ

ホテルのレストランで朝食。今日は寒い。外を歩く人はもうジャンパーやコートを着ている。朝食は珍しいメキシコ料理が用意されており色々味見をすることが出来た。9時にピックアップ、営業所でツアーの行き先ごとに分かれて出発。我々とドイツ人とその付き添いの人、メキシコ人夫婦の6人だけ。ドイツ人は鍵の仕事で世界中をまわっているようで「もうかりまっか」など大阪弁を使う愉快な人だった。ガイドの男性もスペイン語と英語で流暢に案内してくれた。

毎日マリアッチの生演奏がある
ガリバルディ広場、メキシコのオペラ座国立芸術院宮殿を車窓から見て旧市街の中心地ソカロ広場へ。周囲を大統領が執務する宮殿カテドラルなどで囲まれた広い広場で国家的な行事がここで行われる。アステカ文明の中心地であったがスペインが征服した時に建物を壊してその基礎の上にスペイン風の町を築いた。そのため地下には多くの遺跡が眠っている。先ずその遺跡の1つテンプロ・マヨールへ。ビルの工事中に発見されたアステカ帝国の神殿跡だ。

カテドラル テンプロ・マヨール

次に宮殿へ。見所は正面階段から回廊にかけてディエゴ・リベラが描いた巨大な壁画「メキシコの歴史」だ。アステカ時代から現代メキシコまでを描いており見事な作品だ。300年以上前に完成したカテドラルはメキシコにある教会を統括する教会だ。今日は日曜日でミサが行われている。明日は革命記念日で祝日この広場を中心に行事があるらしい。

大統領が執務する宮殿 巨大な壁画メキシコの歴史

次に国立人類学博物館へ。世界でも有数の規模と内容を誇り、考古学フロアーにはアステカ、テオティワカン、マヤなど国内の遺跡が展示され、民族学フロアーには先住民などの衣食住や文化が紹介されている。今日は日曜日で入場料は無料、とにかく子供の数が多い。ノートと鉛筆をもって一生懸命勉強している。

ツアーはメキシコシティのアステカ文明を中心に案内してくれた。もともとアステカは湖の中に街があり、だんだん埋め立てて行き、現在のメキシコシティができたのだ。巨大な石に掘り込まれたアステカの暦を図形化した
太陽の石(アステカ・カレンダー)が展示してある。ツアーはここで終りだが他のセクションを見学するためそのまま残ることに。この後現地へ行く予定のテオティワカン遺跡やカンクンから行ったマヤのチチェン・イツアー遺跡などの展示を見てまわる。

太陽の石(アステカ・カレンダー) チチェン・イツアーピラミッド上にあったチャック・モール像


帰りはタクシーではなく地下鉄に挑戦。とても安く1回どこまで行っても2ペソ約20円ちょっとだ。ソカロ広場では生憎の雨の中コンサートや民族衣装を着た人たちの踊りで賑わっていた。

・11月20日(月) 革命記念日のパレードと大統領の演説

今日は
革命記念日でソカロ広場でパレードがあるらしい。朝から地下鉄で向かうがソカロ駅では止まらない。1つ先の駅で降りて歩くことに。今日もとても寒い。あちこちから音楽が聞こえてくる。そうするとすぐパレードが始る。民族衣装を着た人、馬に乗った人、昔の兵隊さんなどが次から次にやってくる。まるで映画で見た世界だ。その後もオリンピックの金メダリスト、スポーツ団体、メキシコで人気のプロレスラー、学生など3時間以上にわたってパレードは続く。本当にこの日に出会えて良かった。

民族衣装で 昔の兵隊さん

ガイドブックを参考に広場の近くに明日からの宿を探す。広場に帰ると大統領の写真や旗などを持った人たちがだんだん集まってきた。どうやら大統領の演説があるらしい。地方から来たようなおじさんおばさんが多いように見える。

カテドラルの前を行進 大統領演説に集まった群衆

しばらく待ってみるがなかなか始まらない。そのうち身動きもできないように人であふれ出した。恐い、このままでは帰れなくなりそうで駅のほうへ移動する。地下鉄の駅からも人が溢れてくる。すごい人が集まるんだ。
雰囲気は分ったので演説の模様はホテルへ帰ってテレビのニュースで見よう。

夕食は日本食レストラン「東京」で。外国人客がほとんどで上手に箸を使って刺身や寿司などを食べている。注文した豚カツは2人分かと思うほど量が多かった。寒いのでセーターを買って帰る。

・11月21日(火) テオティワカン遺跡へ

ホテルをチェックアウトしホテル前に止まっているツーリスト用のタクシーでソカロ地区にある今日からのホテルへ。1泊220ペソと安い。時間が早いので荷物を預けて出かける。近くのホテルにある旅行代理店で帰りの航空券のリコンファームを済ませ
テオティワカン遺跡に向かう。

地下鉄で北バスターミナルへ。ここから遺跡方面に行くバスは頻繁に出ている。ここで韓国の青年柳君と一緒になる。携帯電話の仕事を辞め旅に出てこれまで南米などをまわってきたらしい。バスがしばらく走るとギターを持った2人連れが乗ってきてメキシコの歌を歌いだした。何曲か歌い我々から幾らかのチップをもらって次のバス停で降りていった。音楽を聴きながらのバスもいいもんだと思っていたら、また違うグルークが乗ってきたではないか。おまけに今度は少し下手・・・・でもチップを渡す。

約1時間で遺跡の入口に到着。入場料1人45ペソとビデオカメラ持ち込み料30ペソを払って中へ。博物館を見て遺跡の中に入って思わずビックリ、ものすごく広い!。月のピラミッドがあんなに遠くに見える。本当に歩いていくのか。4世紀から7世紀の最盛期には人口が20万人にも達する巨大古代都市だったが8世紀には突然姿を消した。

幸いにも今日は良く晴れて温度も上がってきている。広大な敷地の中央道路の右側には世界で3番目に大きな建造物
太陽のピラミッドがあり、その突き当りには月のピラミッドがある。周辺には寺院などの多くの建物の遺跡が残っているお土産屋が各所に居て寄ってくる。

先ず月のピラミッドへ行き急な階段を登り高さ46mの頂上へ。素晴らしい眺め、今来た方向に太陽のピラミッドが見える。先日小泉前総理も訪れていたがここまで登ったのだろうか。韓国の柳君何と南米でデジタルカメラを取られたらしい。私が取ってメールで送ってやることに。

太陽のピラミッド 太陽のピラミッドから月のピラミッドを見る

次に高さ65mの太陽のピラミッドに登る。エジプトのピラミッドは大きな石を積み上げているが、ここのははるかに小さい石が使われている。親戚の結婚式に来たという日本人グループと一緒になる。

バスターミナルへ戻り、地下鉄で
ガリバルディ広場へ、柳君とは地下鉄の駅で別れるが、なんでもこれからヨーロッパへ行き新年には韓国へ戻るらしい。この広場では毎日メキシコの音楽マリアッチが聞ける。しかも無料で。夕方になると楽器を持った集団が集まってくる。夕方5時ごろにはもうチャロと呼ばれるメキシカン・カウボーイスタイルの人たちが楽器を持って集まっていた。ソンブレロをかぶった人もいる。かっこいい!今日は舞台も準備されているようで特別のコンサートでもあるようだ。

実はガイドブックには治安が悪いのでツアー以外では近づかない方がよいと書いてある。でも夕方早い時間は家族連れも多くおまわりさんも結構多いのでそれほど危険だとは感じなかった。最初の一組目の演奏が始まる。明るいマリアッチのリズムは楽しくなる。ダンスそして女性によるソロ。ベサメムーチョなど聞いたような曲も出てくる。トリオロスパンチョスを思い出す。約1時間たって寒くなったので地下鉄でホテルへ帰るが楽しいコンサートでした。

メキシカン・カウボーイスタイルが似合う 素晴らしいソロでした

・11月22日(水) 銀鉱山の町タスコへ

今日はメキシコシティから170Km南西にある北米大陸最大の銀山があった町
タスコへ行く。ホテルの近くの食堂でパンを売っており、油で揚げているのが珍しそうでこれを買ってみるが味はもうひとつかな。

南バスターミナルから9:15発タスコ行きのバスに乗る。座席もゆったりした豪華バスで乗車時にジュースなどのサービスもある。京都からという日本人青年と一緒になる。京都の大学を休学しロスアンジェルスに留学中との事。メキシコシティを出るとバスはどんどん高度を下げていく。メキシコシティははるか山の上だ。道路はよく整備されて緑や花が美しい町並みが続く。この辺は温暖でメキシコシティのお金持ちはこちらに別荘を持ち週末を過ごすそうだ。

約3時間でタスコへ到着。高原の町タスコでは18世紀中頃大銀鉱脈が発見されシルバー・ラッシュが始まり多くの人が集まった。急な山肌にスペインのコロニアル風の建物がへばりつくように建てられ、銀で儲けた金で豪華な寺院や建物、庭園を作った。今は銀は出ないがその町並みにあこがれて多くの観光客が集まる。

バスセンターから急な石畳を上っていくと町の中心地中央広場がある。その前にはシンボルの
サンタプリスカ教会が。とても豪華だ。高台にはキリストの像が見える。更に上に登ってみる。道は狭くものすごく急だ。タクシーのルノーが忙しく走っている。中腹にある教会の前に出る。ここからの眺めは素晴らしい。隣に学校があり子供達が遊んでいる。先生と楽しくダンスをする子供も。

中央ソカロ広場 タスコの中心部サンタプリスク教会を見下ろす

広場へ戻り銀細工の店を見てまわる。市場などを散策してバスセンターへ。外国人の女性が店で何かもめているようだ。バスで隣になったので何があったか聞いてみると、ドイツのハンブルグから来たこの女性は荷物を預けた時間が他の人と一緒になり間違って多くとられていたそうだ。

3時発のバスでメキシコシティへ戻る。もう一度マリアッチを聞きに行くことに。地下鉄の乗換えで恐い体験をする。入口近くに居たのにドッと乗り込んできて下ろしてくれない。大きな声でペルドン!ペルドンと叫んでやっとすり抜けるが別れ別れになりそうだった。よけてくれればいいのに。ラッシュの時間でもあった。

今日は暖かいせいかお客さんの数がとても多い。その分安全だろう。軽快な音楽に踊りだす人も居る。今日は早めに帰る。24日朝のタクシーを予約する。

・11月23日(木) 最後のメキシコシティ観光

今日は今回の旅行の実質最終日なので有効に使おう。快晴で温度も上がるようだが、高度が高いので夜はすごく冷え込む。先ずソカロ広場へ。あらためてカテドラルとテンプロ・マヨール遺跡、宮殿を見学する。宮殿の壁画は本当に素晴らしい。NHK学園の旗を持った高齢者のグループと一緒になる。そういう講座もあるんだ。

次に地下鉄で
グアダルーペ寺院へ。広大なカトリック寺院で国民の信仰の中心地である。旧聖堂は地盤沈下で傾き、すぐ横に2万人収容できる新聖堂が造られた。毎日多くの人が各地から巡礼に訪れミサが行われている。精神的な支えである「グアダルーペの聖母」が祭られている。特別な願をかけ石畳の上を膝行参拝する人もいる。

ガアダルーペ寺院 ガアダルーペの聖母


次にサンファン市場へ。広大な敷地に民芸品や食料品などの店が並んでいる。あまりに広くて何がどこにあるのか分らない。一旦ホテルへ帰り休憩する。夕方ソカロの銀細工の店を見る。最後の夕食は日本食の「東京」で。先日同様に外国人で賑わっており、隣では日本人の店員さんの説明でしゃぶしゃぶを上手に箸で食べていた。

明日は早い飛行機で4:30にタクシーが来るので目覚ましをセットして早めに休む。

・11月24日(金) サンフランシスコ経由で成田へ 危うく帰れないことに

4:30ツーリストタクシーで空港へ。スムーズに到着し5時にはユナイテッドのチェックインを済ませる。だがこの時点でゲートが決まっていなかったのが後で思わぬ落とし穴に。残ったペソで買い物をして搭乗時間が近づきゲートを探すが分らない。案内所に聞けと言われるが誰もいない。空港の関係者らしい人に聞いて行った先が全く違う反対方向。他の航空会社のゲートで聞いても全く分らないといわれて時間も迫りあせってしまう。困っておまわりさんに尋ねるとユナイテッドは19ゲートだといわれる。反対方向へ来ている。放送でサンフランシスコの案内を盛んに言っているが多分我々を待っているのだ。走った走った捻挫も忘れて。やっとゲートにたどり着く。そのまま移動ゲートが我々を待っていた。なんだか白い目で見られているようだ。
いつもは表示板ですぐ分るのに少し不親切だ。でももっと早く行動しなかった自分が一番悪い。遅れたら福岡までのチケットがパーになるところだった。ホッ!

7:05安堵した我々を乗せて飛行機は離陸、メキシコの山岳地帯からカルフォルニア半島を見ながらサンフランシスコへ。ここで乗り継ぎ成田へ向かう。

・11月25日

成田空港に3時過ぎに到着する。18:00の全日空で福岡へ。佐世保に着いたのはもう11時でした。