北欧とエストニアの旅

(H17.6.6〜6.24)

「マッチ売りの少女」や「みにくいあひるの子」などの童話作家アンデルセンの国デンマーク、壮大なフィヨルドとバイキングの国ノルウェー、森と湖が広がる北欧最大の国スウェーデン、童話ムーミンとサンタクロースの故郷フィンランド、バルト3国の1つエストニアへ旅してきました。この時期ここは白夜の世界、南部の方でも夜は約4〜5時間それも真っ暗にはならない。日が沈むのが夜の10時近くで、公園では夏の間少しでも太陽の光を浴びようと多くの人がアルコールなどを飲みながら日光浴を楽しんでいる。周辺では大道芸人や楽団などが自由に公演しており、賑やかでまるで毎日が日本の花見という雰囲気でした。前半はとても寒く冬、後半は夏日の連続でした。世界最多国訪問の日本記録をお持ちの荻村さんにお会いするなど良い出会いもありました。

・6月6日  福岡から成田経由でコペンハーゲンへ

福岡空港7:10発全日空で成田空港へ、今回初めてドコモの携帯電話をレンタルする。国際ローミングサービスなので国内と同じ番号で受信出来る。北欧4カ国とも使用可能でフィンランドはiモードも利用できる。

しまった
!出国を済ませた直後、ホテルの予約表などの大事な資料をドコモのカウンターに忘れてきた事に気付く。出国の担当は一旦出国したら戻れないので航空会社に頼みなさいと言う。困っていると結局出国の担当の人が一緒についてきてくれ事なきを得た。

今回利用したのはスカンジナビア航空でコペンハーゲンへの直行便だ。サービス面で少し期待を裏切られたが乗ってみたい飛行機でもあった。11:45成田を出発する。日本より7時間遅れの時差があり、その日のうちの現地時間16:15に到着予定である。地球儀で見ると北欧が日本から一番近いヨーロッパだ。ウラジオストック、シベリア、ウラル山脈の北部を通り北極海の海岸線沿いに飛ぶ。さすがに流氷が浮いている。

定刻にコペンハーゲン空港に到着、両替をする。今回の5カ国とも通貨が違うので我が家の財務大臣も苦労したようだ。しかしほとんどカードが使えるので両替は最小限にする。列車で中央駅まで約20分、歩いてホテルへ向かう。雨模様で寒い。

休憩後情報センターへ行くがすでに閉まっていたためスーパーで果物などを買って帰り夕食は部屋で済ませる。今回ボストンバックの1個には日本のレトロ商品やラーメンなどの食糧を持って行ったが物価の高い北欧では大変役に立った。


6月7日  コペンハーゲン市内観光

夕べはかなり遅くまで明るかったようだが朝4時にはもう夜が明けている。時差もありなかなか眠れない。早めにレストランで朝食、ほとんどがバイキング方式なので、いつものように昼食分まで頂く。

まずアンデルセンの童話で有名な「
人形姫」の像へとバスで向かう。風が冷たく寒い。海沿いにある全長80cmの目立たない小さな像だが多くの観光客が訪れる。2003年9月11日には爆破されるなど何度か破壊されたが修復され何事もなかったように岩の上に座っている。おとぎの国デンマークの象徴である。ちなみに世界3大がっかり(ドイツライン川のローレライ、ベルギーの小便小僧)の1つと言う人がいる。実際どれもあまり目立たないが由来などをよく理解すると見る価値は十分にあると思う。

すぐ近くにありコペンハーゲン港の入り口を防御するため作られた
カステレット要塞は、函館の五稜郭に似た星の形をしており現在は大部分が破壊され公園になっている。その一角には第2次世界大戦でヒットラーから救ってくれたイギリスに感謝しチャーチルの胸像が建てられていた。

次に今でも女王や皇太后の居城として使われている
アメリエンボー宮殿へ。毛皮の帽子をかぶった衛兵が立っており、正午には衛兵の交替式が行われる。デンマークを象徴する景観として有名なニューハウンへ。運河沿いにカラフルな木造家屋が建ち、レストランのテラス席が並んでおり、アンデルセンもここを愛し3回も住んだそうだ。日本人の女性2人が無料のカラフルな自転車に乗ってきたのでお互いに写真を撮りあう。

ストロイエと呼ばれる歩行者天国を歩く。道の両側には色々な店やレストランが並びとにかく人が多い。有名な陶器ロイヤルコペンハーゲンの店を覗いてみるが勿論高い。

人形姫 ニューハウン

14:00からの市庁舎見学ツアーへ参加する。1905年に完成しイタリアのルネッサンス様式を取り入れた重厚な建物だ。なんと参加者は我々2人だけ。106mのコペンハーゲンで1番高い塔へ2人だけで登ることに、恐る恐る狭い石の階段を登って行くとそこにガイドの女性が待っていた。塔からの眺めは素晴らしかった。法律でこの塔より高い建造物は作れないし古い町並みも残してあるので昔と眺めはあまり変わらないのだろう。王室がパーティに使う部屋や会議室なども案内してくれた。

市庁舎のすぐ横にアンデルセンの銅像が
チボリ公園を見上げるように建っている。次にクリスチャン4世王により建てられたローゼンボー離宮へ。城内には豪華な居間や歴代の王が所有した品物が展示してあり、特に宝物館にある4世王と5世王の戴冠式に用いた王冠は豪華なものであった。

デンマーク人の心の故郷として親しまれている
チボリ公園へ。1843年にオープンしディズニーランドの元祖といわれているが当時としては画期的な公園だったようだ。狭い中にはジェットコースターや絶叫マシーンなどの乗り物や日本の夜店に出ているような遊具などが結構コンパクトに配置されレストランも沢山出店している。

ローゼンボー離宮 チボリ公園

子供や若者は勿論だがなにしろお年寄りが多いのには驚く。パントマイムや演奏会そしてレストランでの食事を楽しんでいる。なにしろ10時位にならないと暗くならないのだから。
万歩計26573歩、今日は良く歩いた。

・6月8日 アンデルセン生誕の地オーデンセとハムレットの舞台クロンボー城へ

初めてスカンパスを使用する。北欧4カ国の2等列車が期間中指定日数だけ乗り放題になる。使用開始の手続きを済ませオーデンセまでの指定券を買う。7:56発のインターシティは2階建ての快適な列車だ。オーデンセはアンデルセンが生まれ14歳でコペンハーゲンへ出て行くまで暮らした町で、今年はちょうど生誕200年に当たり各地で記念イベントが行われている。

最初に
アンデルセン博物館へ。「赤い靴」「マッチ売りの少女」「人形姫」「裸の王様」などどれをとっても知らない人がいないぐらい有名なアンデルセンの作品やそれを書いた部屋など彼の生涯を展示している。小学生らしい団体が勉強に来ていた。次に2才から14才までを過ごした家へ。とても狭い1部屋に靴の修理をしていた父など家族全員が住んでいた。本当に貧しかったのだ。

近くには彼が洗礼を受けた
聖クヌート教会アンデルセン公園がある。母がよく洗濯をしたオーデンセ川が側を流れアンデルセンの像も建っている。ここで弁当を広げるとカモが寄ってきて大変だった。

アンデルセンの家 クロンボー城


列車で一旦コペンハーゲンへ戻り、今度は北部の都市ヘルシンオアを目指す。ここにあるクロンボー城はシェークスピアのハムレットの舞台として有名で世界遺産にも指定されている。

駅から海岸沿いに歩いて城へ。対岸スウェーデンとの距離が約5kmと最も狭く、この城は海峡を通る船から通行税を取るため15世紀に造られたそうだ。城の中は比較的地味で、地下には兵舎や地下牢がありその一角にデンマークの伝説の英雄ホルガー・ダンクスの像がある。暗い中を歩いていくが通路が分りづらく迷ったらどうしようかと怖くなった。ハムレットのモデルとなったアムレート
Amleth王子のhを頭に持ってきてハムレットHamletとしたそうだ。海側に出ると古い大砲がスウェーデンを向いて据えられていた。

万歩計18066歩。レイルパスを有効に利用できた。