・10月18日(日) コンヤから世界遺産カッパドキアへ

シルクロード、今では舗装された道をカッパドキアに向かって東へ走る。途中キャラバンサライを見学。当時30から45Kmごとに設置され宿泊施設であると同時に隊商を守る砦のようなものであった。今は廃墟となっているがここは結構大きくしっかりした建物だ。

キャラバンサライ キャラバンサライの中庭

広大なコンヤ盆地の中をバスはひたすら走り続ける。途中かぼちゃ畑も、主に種を採取するようだ。

現代のシルクロードをバスは走る かぼちゃ畑

トルコと言えば絨毯、トルコ絨毯のお店へ案内される。先ず絨毯を織っているところを見学し早速販売開始だ。流暢な日本語で説明しながら広間に大小の絨毯が次々に広げられるたびに歓声が・・・。絹の絨毯など見事だ。高価なものだが日本で買うよりは安いのであろう。欲しい・・・。

絨毯を織っている トルコ絨毯

バスが次第に高度を上げていくにつれ岩山が見え始める。いよいよ大奇岩地帯カッパドキアだ。エルジェス火山の噴火で堆積した火山灰と溶岩の地層が何千万年の悠久の時をへて侵食され硬いところが残りきのこ状になるなど不思議な景観になったものだ。

ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群として世界遺産に登録されている。

きのこ状の奇岩 穴の中はキリスト教の教会跡

人々は岩山に穴を掘り、また地下何十メートルも掘り下げ巨大な地下都市を造りその中で生活した。岩の中には膨大なキリスト教壁画も残されている。今ではほとんどの人が一般住宅に移っているとのこと。

カッパドキアの景観・ギョレメパノラマ ウチヒサール・岩山は城塞

沢山ある地下都市の中で今回はカイマクル地下都市へ。キリスト教徒がアラブ人から逃れるために作ったと言われ、かって5000人以上の人が暮らしたという地下8階の巨大なものだ。

井戸を兼ねた通気口から空気を取り入れ、台所や食料庫、ワイナリー、教会、学校など生活のための施設が整っていた。ツアー客で中はかなり混んでおり行列してゆっくりと進む。

カイマクル地下都市 狭いところを進む

途中丸い大きな石は緊急時に入口を閉鎖するものだ。

緊急時に入口を遮断した岩 お土産屋さん

今日の宿は洞窟ホテルのウチヒサール・カヤとても素敵なホテルでツアーでないとなかなか泊まれないようだ。正面には鳩の谷そしてウチヒサールの村がよく見えている。岩に穴が開いているのは住居と鳩の巣で糞を集めて肥料とする人間の知恵だ。

洞窟ホテルのウチヒサール・カヤ ウチヒサール村

明日午前中は初めての自由時間なのでフロントでギョレメへの行き方を教えてもらう。今日の移動距離約220Km。

・10月19日(月) カッパドキア観光と夜行列車でアンカラからイスタンブールへ

朝食のレストランで鳩の谷に昇る太陽を拝む。今日の午前中は自由行動だ。OPツアーでギョレメ野外博物館へ行く予定になっているがどうしても自分達で行って見たかった。

ギョレメへは
ドルムシュ(公共のミニバス)で行くことにする。ウチヒサルのバス停はホテルからかなり離れているため昨日書いてもらった地図を頼りに約20分歩くと大きな通りへ出る。すぐに小型バスがやってきたのでギョレメ!と聞くとそうだと言って?乗せてくれ、車掌さんが来て二人分3.5リラ(約220円)を払う。

昨日通った道を逆方向に進む。前方に人気の
バルーンツアーの気球が沢山上がっている。15分ほどでギョレメのバスセンターへ到着。

鳩の谷に太陽が昇る バルンツアーの気球が沢山

ギョレメ野外博物館までバルーンツアーの基地を見ながらしばらく歩く、ほとんど車も通らないので少々不安になるが、やっと前方にそれらしいものが見えてくる。

9世紀頃からイスラムの圧迫から逃れるため岩を掘って洞窟に教会や修道院を作った。その多くがギョレメにあり、一部が野外博物館として一般に公開されている。

まだ朝早いのでツアー客は少ない。いくつかあるうちで保存状態が一番良い
カランルク・キリセ(暗闇の教会)へ。ここは別料金となっている。

ギョレメ野外博物館 保存状態が良いカランルク・キリセ

キリストの像や受胎告知、最後の晩餐など色鮮やかなフレスコ画が残っている。

保存状態が良いフレスコ画 フレスコ画

博物館の入口手前にあるトカル・キリセを最後に見学する。カッパドキアで一番広くフレスコ画の数も多い。青色に特徴がある。帰りはちょうどタクシーが来たのでギョレメのバスセンターまで乗る。仕事を終わった気球とすれ違う。

青に特徴があるトカル・キリセのフレスコ画 仕事を終えた気球

ウチヒサールでバスをおり、集合時間までにはまだ余裕があるのでウチヒサールの城塞へ行く。
ここでツアーのメンバーの方と一緒になり、勧められ城塞の頂上に登って見る。カッパドキアで一番高いところにあるらしくその360度の景色は最高だ。少し恐い。

ウチヒサールの城塞 頂上からのギョレメパノラマ

ホテルで昼食をとり午後の観光のスタート。スリーシスターズらくだ岩など幾つかの観光ポイントを見ながらカッパドキアともそろそろお別れだ。

スリーシスターズ岩 らくだ岩

今夜は首都アンカラから寝台列車アンカラ・エキスプレスでイスタンブールへ戻る。アンカラまで約4時間のバスの旅だ。途中陶器のお店を見学し、広大な小麦畑を見ながらアンカラ駅に着いたのはもう大分暗くなっていた。

駅のレストランで夕食を済ませ待合室で列車を待つ。22:30の出発間際になってホームへ入ってくる。1等の寝台車は二人一部屋の個室、部屋もそう悪くはない。

アンカラ駅の待合室 一等寝台車は個室

ベッドメーキングをしてもらい早めに眠りにつく。今日の移動距離約300Km。