・12月22日(木) カジミエーシュ地区とウィーンへの移動

今日は午後の列車でウィーンへ帰るのでチェックアウトして荷物を預ける。今ではヨーロッパに数ヵ所しか残っていない円形の砦バルバカンを見て中央市場広場へ。ひときわ目立つ聖マリア教会織物会館がある。織物会館は14世紀に建てられ当時は衣服や布地の交易所だった。今はお土産屋と美術館になっている。広場では今日もクリスマスマーケットが開かれていた。

バルバカン 聖マリア教会と織物会館

地図を頼りにカジミエーシュ地区へ。ここは映画「シンドラーのリスト」の舞台となったところでユダヤ人ゲットーがあったところ、今も多くのユダヤ人が住んでいる。やっと探したポーランド最古のユダヤ教会で現在は博物館を見学する。残ったポーランドの通貨でお土産を買って13:30発ウィーン行きの列車に乗る。今回もコンパートメントでお客も少なく寝台車のようだ。だが二人とも眠るのは危険だ盗難の恐れがある。

列車が発車するが来た時とは反対方向に走っている?確認して乗ったので間違いはない。最初に止まった駅をふと見ると
オシフィエンチムと書いてあるではないか。なんとアウシュビッツの収容所がある町だ。来る時とは違うルートを走っていたのだ。ヨーロッパ各地から列車に詰め込まれここを通って収容所に送り込まれたと思うとまた胸が熱くなった。

定刻19:30南駅に到着。ウィーンは雪は積もっていない。遅くなったがかって知ったるユースだから安心だ。明日はもうブダペストへ移動する。

・12月23日(金) ウィーンからブダペストへ

今日はブダペストへ移動する。晴れ間が見えていい天気だ。早めにチェックアウトをし地下鉄で西駅へ。順調に着いたので一便早い8:38発の列車に乗ることが出来た。明日はクリスマスイブで孫の2才の誕生日、早めのお祝い電話を入れる。車窓の風景はポーランドと違ってほとんど雪は積もって無い。

お昼前に列車はブタペスト東駅に到着。ホームに下りるとタクシーの客引きがすごい。地下鉄で行くと言ってもしつこくついてくる。多分これに乗ったらぼられるんだろう。PLUSマークの入ったATMから郵貯カードでハンガリー通貨フォリントを下ろす。1週間フリーチケットを買い地下鉄でデューク広場にある観光案内所へ行き地図などを仕入れる。

次の課題は宿と連絡することだ。アパートメントを予約しているがホテルのようにフロントが無いため担当者の携帯に電話して落ち合う必要があるのだ。日本から持参した携帯からのかけ方で戸惑ったが何とか担当者につながりアパートメントの前で落ち合う。3階の部屋へ案内されるるが、ツインベッドにキッチン、冷蔵庫、洗濯機、バスタブ付で広くていい部屋だ。部屋の中は暖かい。

路面電車でドナウ川の河畔へ。「
ドナウの真珠」と呼ばれユネスコの世界遺産にも登録されているハンガリーの首都ブダペストはドナウ川が中央を流れ、西側のブダ地区の丘の上には王宮がそびえ、対岸のペスト地区は国会議事堂をはじめとするオフィスや商店街が並ぶ商業地帯である。両岸をくさり橋などの橋が結ぶその景色は素晴らしい。NHKの生中継で見た景色だ。

ドナウ川とくさり橋 国会議事堂

歴史の重みを感じながらブダ地区から重厚なくさり橋を渡ってみる。明日からゆっくり観光だ。ブダペストの台所、中央市場とスーパーで買い物をしてアパートメントへ帰る。夕食は日本から持参した米をレンジで炊いて久しぶりにご飯をいただく。

・12月24日(土) クリスマスイブの王宮
朝一番でバスセンターへ行き世界遺産の村ホッロークー行きのバスの時間を調べる。土日に1往復のみなので明日行くことにする。先ず王宮の丘へ行く。地下鉄でモスクワ広場へ。この路線はドナウ川の下を通るので深い。驚くほど長いエスかレターで広場へ出る。そこから城バスで
王宮へ。戦争で破壊され戦後忠実に復元された宮殿は威厳がありブダペストの町を見下ろすように建っている。ちょうど日本人のツアーと一緒になる。

次に
マーチャーシュ教会へ。高い尖塔を持つ壮麗なゴシック様式の教会、ここでは歴代の王が戴冠式を行った。今日はクリスマスイブで子供達が劇の練習をしていた。隣にはハンガリー建国の父、聖イシュトヴァーンの騎馬像漁夫の砦がある。

王宮 マーチャーシュ教会

路面電車でオペラ座へ行くが今日はお休み。地下鉄で大型ショッピングセンターのドゥナ・プラザへ。この路線はヨーロッパでロンドンに次いで2番目に古い地下鉄で路面電車のようなかわいい車両と駅の構内はレトロ調で探偵ポアロが出てきそう。ここで木工道具セットなどお土産を買う。

宿へ帰り夕食を済ませ評判の夜景を見に出る。今夜はクリスマスイブで店も全て閉まっており人通りも少ない。皆家に帰ってイブを祝うのだ。寂しくて少し不安だ。河畔に出ると夜景が素晴らしい。くさり橋や王宮、マーチャーシュ教会などがライトアップされ闇の中に浮き上がってとてもきれいだ。

聖イシュトヴァーン像と漁夫の砦 くさり橋と王宮の夜景

歩いて橋を往復する。