・6月14日(木) ラスベガスからグランドキャニオンへドライブ

朝7時ホテル内にある
ハーツレンタカーで車を借りる。インターネットで予約しており、今日から6日間グランドキャニオンなどの観光地をまわりながらコロラド州のデンバーまで行く予定だ。朝早いためまだ車は少ない。市内で給油しグランドキャニオン方面に向かうフリーウェイに無事乗る。

今回ウエブサイトで強力な助っ人を見つけた、米国ヤフーの
地図サイトで大きく拡大が出来、しかもそれを衛星写真で見ることが出来る。インターチェンジの形や乗り方など今回は何回もウェブ上でシュミレーションしていたのでかなりスムーズに走ることが出来た。

街を出るとどこまでも果てしなく続く砂漠の中を走る。今日も良く晴れて暑い。車はフォード車のマーキュリーでオートクルージング機能がついており、設定した速度で走ってくれるのでハンドルを握るだけ、長時間の運転には大変便利だ。

途中あの有名な
ニューディール政策で建設されたフーバーダムを通る。コロラド川をせき止めた巨大なダム湖、この水と電気が無かったらラスベガスの町は生まれていなかっただろう。

砂漠の中を道は果てしなく続いており町などほとんど無い。セリグマンという町でフりーウェイを降りて昔の国道であの有名な
ルート66を見ることにする。オールドカーやガソリンスタンドなどノスタルジックな風景だ。

ニューディール政策で造られたフーバーダム 昔懐かしいルート66

出発から約6時間でやっとグランドキャニオンサウスの料金所へ到着。25$の入園料を払って先ずマーザーポイント展望台へ。すでに駐車場から道路脇まで多くの車で溢れている。

目の前に広がる大峡谷はまさに絶景だ。何億年もかけてコロラド川が大地を侵食し続け、深いところでは約1800mにも及ぶ。イベントがあっているのか大きな天体望遠鏡を持った人が多く、火星を見せてもらう。

今日の宿ヤバパイロッジにチェックインし、もうひとつの展望所
ブライトエンジェルロッジへ。ここからの眺めも素晴らしく谷底へ降りるトレイルがよく見えている。ビレッジには大きなスーパーがあり夕食の買い物をし、部屋で自炊する。夜は蒸し暑く外に出てみると満点の星空に感動する。

走行距離131マイル(210Km)

マーザーポイント展望台から ブライトエンジェルロッジから

・6月15日(金) グランドキャニオンからモニュメントバレーへ

朝はまだ涼しい。今日は次の目的地モニュメントバレーまで行く。左に峡谷を見ながら64号線を東に進み、
デザートビュー展望台でグランドキャニオンの見納めをする。遠くには今から進む砂漠地帯がよく見えている。ここから先は全く未知の世界だ。砂漠の中を車は走る。途中町はほとんど無い。

デザートビューからコロラド川を見る 砂漠の中をレンタカーで走る


約4時間ほど走ると西部劇などでよく見る風景が見えてきた。いよいよ今回一番見たかった
モニュメントバレーだ。ここは先住民ナバホ族の居留地で、ビジターセンターからは1人50$でバレードライブツアーが出ている。

だが良く見るとマイカーも入っているようなのでこちらも・・・・・。赤い土煙を上げながら進む。ここであの有名な
ジョンフォード監督、若き日のジョンウェーン出演の映画駅馬車が撮影された。丁度日本を発つ寸前にBSで見てきたばかりだ。

広大な赤茶けた砂漠の中に林立する巨大な岩山(ビュート)、監督がこよなく愛したジョンフォードポイントからの景色、ここで多くの映画が撮影された。今にもインディアンや駅馬車が飛び出してきそうだ。

映画「駅馬車」の世界だ ジョンフォードポイント

ナバホ族のお土産屋さんで飾りを購入するが、やっぱり先祖は同じモンゴル系だな。黒いレンタカーが茶色になってしまった。駅馬車撮影の基地となり今はバレー唯一の宿泊施設であるグルーディングロッジには当時の写真などが展示してあった。

ナバホ族のお土産屋さん グルーディングロッジ前の駅馬車

今日の宿はここから30分ほど北に走ったメキシカンハットの街にあるモーテルだ。夜、万点の星を見ようとドアの前に出た瞬間あっという間に自動ロックで締め出されてしまう。

走行距離197マイル(315Km)

・6月16日(土) モニュメントバレーからアーチーズそしてコロラド州ロッキーマウンテン国立公園へ

ロッジやモーテルには製氷機が設置されており暑い中大変ありがたい。フリーザーケースや水筒に氷を詰め込み朝7時前に出発する。191号線を更に北へ進み、約3時間で
アーチーズ国立公園入口の町モアブへ到着。ガソリンを補給して早速公園内へ。ここは多くのアーチ型をした岩が点在している。

岩の谷間を走る アーチ型をした岩山

多くのアーチの中で横綱級のデリケートアーチを見るには片道約1時間の山登りが必要だ。ここまできたら見て帰ろうということで水を持って出発する。暑い中休憩を取りながら一歩一歩登り、目の前にアーチが現れた時その自然の造形物の素晴らしさに疲れも吹き飛んでしまった。

デリケートアーチ バランスロック

今夜はここモアブに泊まる予定だったがまだ早いので少しでもロッキーマウンテン国立公園の近くまで行こうと先へ進むことにする。アメリカの東西を結ぶメーン道路70号線を東へ。途中の町で宿を探すがリゾート地のためか高級なところが多く、結局ロッキー国立公園の近くの町で安いモーテルを見つけ泊まる。時計は9時をまわっていた。とうとう今日は2日分も走ってしまった。

走行距離667マイル(1067Km)

・6月17日(日) ロッキーマウンテン国立公園

北米大陸を南北に貫く
ロッキー山脈は3600mを超える山々が連なり、森と湖など美しい景観に恵まれ、多くの動物が生息している。

今日は公園の西側のゲートシティ・グランドレイクから世界でも有数の山岳道路トレイルリッジ・ロードを走り東側のゲートシティ・エステスパークまでのドライブだ。標高3713mまで車で行くことが出来る。

湿原や湖を見ながら道路は登っていく。雪を抱いた山々が近づいてくる。標高3279mのミルナーパス峠へ。ここは
大陸分水嶺で西側の水は太平洋へ、東側は大西洋・メキシコ湾に流れる。

更に高度を上げていく。道路脇には雪が、そして崖が迫り恐い感じだ。今日は日曜日で車もかなり多い。
標高3595mの
アルパイン・ビジターセンターで休憩する。風が強く寒いが眺めは最高だ。空気が薄いので頭がボーッとなった感じで急に動くと高山病になる。

大陸分水嶺の標識 アルパイン・ビジターセンター前

最高地点を過ぎると道路は蛇行しながらエステスパークへ降りていく。エステスパークはリゾート地でロッジやホテルが多い。今夜の宿のロッジを予約してベアレイクへ。多くの観光客が来ており湖畔を一周している。青い湖とロッキーの山々が美しい。
夕食を済ませて森に動物を見に行く。エルクを見ることが出来た。

走行距離146マイル(234Km)

ベアレイク エルクを見つけた

・6月18日(月) マラソンのQちゃんがトレーニングするボルダーを通りデンバーへ。

5時に起きてもう一度動物を見に行くが、なかなか現れず諦めて帰る途中動くものを発見。何と狼が3匹戯れていた。

ロッジに帰り朝食をとりチェックアウトしてロッキーとお別れ。途中学園都市
ボルダーを通るが、ここは最近高地トレーニングをするスポーツ選手に人気がある。マラソンの高橋尚子Qちゃんが何処かで走っているはずだ。

道路もフリーウェイとなり車も増えてきた。ドライブの最終地
デンバーの高層ビルが近くなってきた。ウェブサイトでシュミレーションした効果を試す時だ。車線も増えてきて緊張するが、無事予定の出口からデンバーの街に降りることが出来た。

しばらく街の中を走るが一方通行が多くて面食らう。ホテルを予約していなかったので探す必要があるが難しい。ついに一方通行を逆走してしまい何台もの車が迫ってきて恐かった。Uターンさせてもらい走っている前方に偶然モーテルを発見、街の中心に近く安いのでここに泊まることに決定する。オーナーは韓国人で気さくな人だった。

明日までの予定のレンタカーを今日返す。デンバーの中心街16StMallには無料バスが走っていてとても便利だ。情報センターで地図をもらう。今日は早めに休む。

走行距離149マイル(238Km)