・6月12日 ガイランゲルフィヨルドのクルーズ

日曜の朝食は8:30から。神戸の女性の方と一緒になる。突然英語で話しかけられ驚く。ご主人の理解を得て長年行きたいと思っておられたガイランゲルフィヨルドへ来られたそうだ。同じ船でガイランゲルまで行き、向こうで2日ほど滞在し、ここへ戻るそうだ。急いで朝食をとり昼食用のサンドイッチも作る。早足で港へ。

まさかと思っていたその豪華船だった。素晴らしい!実はノルウェーのベルゲンから北極圏まで西海岸を定期的に運航している豪華クルーズ船が夏の間だけガイランゲルフィヨルドまで入って行くそうなのだ。

チケットは船の中で買う。エレベーターで9階へ。前方に大きなガラスの展望窓を持ちまるで豪華ホテルのロビーのようで快適だ。一番前の席を取る。ガイランゲルまで約4時間のクルーズだ。船が動き出すと多くのお客さんがキャビンの中から現れた。かなり年配の方が多く、本を読んだり編み物したりして夫婦でゆっくりとクルーズを楽しんでおられる。

ここまで来ると日本人は殆どいない。フィヨルドの中に入って行くといきなり雪山が見えてくる。入り口はまだ広く両側に町が開け、人々の足としてフェリーが行きかっている。奥に進むにしたがって狭く両側の山もこちらに迫ってくる。しかしちょっとした平地にはへばりつくように家が建っている。どうやって家まで行くのだろうか。船か?

所々まるで天空から流れ落ちているように滝が流れている。ガイランゲルに近づくにつれ狭く、山は険しく真っ白い雪山となり素晴らしい景色となった。ニュージーランドのミルフォードサウンドに勝るとも劣らない。

ガイランゲルフィヨルド 沿岸急行船


船はガイランゲルに到着し停泊する。神戸の方とはここでお別れだ。しばらく停泊後オーレスンへと帰りの途につく。18::00港へ到着。船をバックに写真を撮りたいがなかなか全体が入らない。二転三転の計画変更だったが結果よしの最高のクルーズだった。

だがもう1つ心配が出てきた。明日はバスと列車を乗り継ぎオスロまで行く予定だが、どうやらバスのチケットが運転手からしか買えずカードが使えないようだ。両替しようにも今日は日曜日、困ってフロントに相談すると宿泊料に両替分を含めてカードで処理してくれた。またまた助かった。本当にオーレスンのユースにはお世話になった。ユースはキッチンがついているため大変便利だ。長期の旅には今後ユースを使っていこうかな。

万歩計14801歩。明日は7:05のバスに乗ろう。

・6月13日 オーレスンからオンダルスネスを経由しオスロへ

明るいので5時ごろには目を覚ます。今日は7:05のバスでオンダルスネスへ向かう。フロントは誰もいないが昨日清算していたので問題ない。バスセンターへ行くがやはり事務所は無くバス停のみだ。定刻にバスが来、運転手さんからチケットを買うが262クローネと言う。186と聞いていたのに。ドキッ!300変えておいてよかった。

バスはフィヨルドを縫うように進む。どこまで行ってもフィヨルドそして雪山、美しい景色が続く。約2時間でオンダルスネスに到着。ここから列車に乗り換えてオスロまで行く。

両側に険しい山が迫っている。地形的にはこの山の裏側に昨日行ったガイランゲルがあるのだ。ガイランゲルから山越えでオンダルスネスへバスで抜けたかったが15日からしかこのルートが開通しないためオーレスンまで戻ることになったのだ。

駅にはドンボス行きの列車が待っていた。登山鉄道みたいな素敵な列車である。車掌さんが丁寧にそこに自動のコーヒーの機械があるからと教えてくれる。無料かと聞くと有料だと、当然だよな。

両側の切り立った山の間を列車は進む。スカンジナビア山脈を東西に横切り西側の平地へと次第に降りていく。ドンボスでオスロ行きの列車に乗り換える。座席は広くディクライニングのシートは乗り心地満点だ。

山の景色から森と湖の景色へと変わってきた。途中冬季オリンピックが行われたリレハンメルをとおり15:13オスロ駅に無事到着。結果的には予定の列車でオスロへ来ることが出来た。駅で両替してホテルへ。オスロの目抜き通りカール・ヨハン通りをしばらく偵察。スーパーで買い物をして夕食はホテルで自炊。

万歩計9529歩。8時間の移動だったが景色がめまぐるしく変わるのでそんなに長くは感じなかった。

・6月14日 オスロ市内観光

オスロ市庁舎へ。1950年に完成した建物で入って直ぐ大広間があり周囲に巨大な油絵がある。守衛さんがここは毎年12月10日ノーベル平和賞の授賞式が行われるビッグルームだと教えてくれた。2階には北欧を代表する画家ムンクの絵も飾ってあった。別室では王室の写真展が開催されており先日訪問された天皇、皇后両陛下の写真も展示されていた。

市庁舎のすぐ裏が港になっている。広場には移動遊園地のトラックが何台も止まっているが、近々お祭りでもあるのだろうか。港から船で対岸にある
バイキング船博物館へ。小学生らしい一団と一緒になるが、多分歴史、民族博物館などもあるので勉強に行くのだろう。生憎雨が降り始めた。中に入るとバイキング船が展示してある。約1200年前に使われていた女王の船だそうだ。こんな船でバイキングたちはヨーロッパや北米大陸まで荒らしまわったのか。

市庁舎ノーベル平和賞授賞式会場 バイキング船博物館


一旦ホテルへ戻り昼食をとり、
王宮へ。13:30から衛兵の交替式が行われるのだ。しばらくすると女性の騎馬警官を先頭に楽隊と交替要員の衛兵たちが行進してきた。多くの観光客が集まってきた。交替式はかなり時間をかけて行われ最後には国歌?の合唱も行われ大変見ごたえがあった。

王宮と衛兵交代式

次にオスロへ行ったら必ず見なさいと言われるムンクの絵「叫び」を見るため国立美術館へ。解説書によると暗く長く寒い北欧の生活の中から生まれたこの絵は不安や恐怖が表れたムンクの代表作だそうだ。

万歩計17851歩。イギリスのバッキンガム宮殿の交替式には規模は劣るが感動的な式であった。